ENCYCLOPEDIA ・ 獣脚類
トロオドン
Troodon ・ 1856年命名
1856年に歯1本をもとに命名された属で、その歯だけでは他種と区別できないため疑問名とされることがある。2025年には新模式標本(ネオタイプ)を指定して属名を維持する提案が出され、ステノニコサウルスがこの属の異名となる可能性がある。
- 分類
- 獣脚類 ・ トロオドン科
- 時代
- 白亜紀後期(約7700万〜7600万年前)
- 全長
- 約1.5〜2m(推定)
- 食性
- 雑食
- 発見地
- アメリカ
ジュディスリバー層(モンタナ州)
特徴
トロオドンは比較的小型で鳥に似た獣脚類で、トロオドン科の名前のもとになった属である。属名は古代ギリシア語で「傷つける歯」を意味し、発見当時に知られていたほかの獣脚類とは違う歯の形にちなむ。
歯の縁には先端の方を向いた目立つぎざぎざ(鋸歯)がある。ただしその形は植物食の爬虫類の歯に近く、雑食だった可能性が指摘されている。
発見と命名
基準標本は、1855年10月にアメリカ・モンタナ州のジュディスリバー層で見つかった歯1本で、北アメリカで最も早く見つかった恐竜の一つである。1856年、ジョセフ・ライディがトロオドン・フォルモスス(Troodon formosus)と命名したが、当初はトカゲの歯と考えられていた。
その後、メガロサウルス類とされたり、1924年には堅頭竜類のステゴケラスと同じものとされたりした。1945年、チャールズ・モートラム・スタンバーグが肉食恐竜の歯により似ているとして堅頭竜類説を退け、トロオドンは獣脚類とされるようになった。
分類と研究
アルバータ州のダイナソーパーク層で見つかったトロオドン科の有名な標本の多くは、長くトロオドンのものとされてきた。1987年にはステノニコサウルスもトロオドンと同じ属とされた。しかし2017年の研究では、歯1本だけの基準標本ではほかの種と区別できないとして、それらの標本はステノニコサウルスなど別の属に分けられた。
この見方には異論もあり、2025年の論文では、新しい基準標本(ネオタイプ)を指定してトロオドンの名前を残し、ステノニコサウルスをその異名とすることが提案された。分類については今も説が分かれている。
見られる博物館
展示された特別展
- 特別展「恐竜の卵 ~恐竜誕生に秘められた謎~」2018年3月10日〜2018年5月6日 ・ 大阪市立自然史博物館 ネイチャーホール ・ 鳥に近い小型獣脚類
この恐竜が登場する作品
- ウォーキング with ダイナソー映画 ・ 2013
- NHKスペシャル 恐竜超世界ドキュメンタリー ・ 2019
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出典
数値は研究により変わる概数。内容は2026年10月時点。