ENCYCLOPEDIA ・ 獣脚類
パラリテリジノサウルス
Paralitherizinosaurus ・ 2022年命名
日本で初めて命名されたテリジノサウルス類で、国内で最も新しい時代のものである。北海道中川町の海成層から手の骨などが見つかった。
- 分類
- 獣脚類 ・ テリジノサウルス科
- 時代
- 白亜紀後期(約8300万〜8000万年前)
- 全長
- 不明(部分化石のみ)
- 食性
- 植物食
- 発見地
- 日本
蝦夷層群オソウシナイ層(北海道中川町)
特徴
パラリテリジノサウルスはテリジノサウルス科の獣脚類で、知られているのは右手の一部と首の骨の一部だけである。手の爪の骨は細長く、テリジノサウルスと共通する特徴をもつ。
研究では、パラリテリジノサウルスやテリジノサウルスの爪は先端へ力を伝える効率が低く、肉食の獣脚類のように爪を内側へ大きく動かすことはできなかったと考えられている。テリジノサウルス類の手は、さまざまな用途に使えた祖先の手から、弱い力で熊手のように使う手へ変化したと考えられている。
発見と命名
化石は2000年9月、北海道中川町の蝦夷層群オソウシナイ層で見つかった。地層の時代は白亜紀後期カンパニアンの前期にあたる。2008年に記載されたときには、テリジノサウルス類との類似が指摘されつつも、所属不明のマニラプトル類とされた。
2022年、コバヤシらが新属新種パラリテリジノサウルス・ジャポニクス(Paralitherizinosaurus japonicus)として記載した。属名はギリシア語の「海の近くの」と「刈る」、「トカゲ」を組み合わせたもので、種小名は日本で見つかったことにちなむ。
分類と研究
日本で見つかったテリジノサウルス類としては3例目で、名前が付けられたのはこれが初めてである。日本産のテリジノサウルス類のなかで最も新しい時代のものでもある。系統解析では、テリジノサウルス、スジョウサウルス、ウズベキスタンの未命名のテリジノサウルス類とともに一つのまとまりをつくるとされた。
海の地層から見つかったことから、カムイサウルスなどのハドロサウルス科と同じく、テリジノサウルス類も死骸が海へ流されるような海岸に近い場所にすんでいたことがうかがえる。
見られる博物館
当サイトの博物館ガイドには、この恐竜を常設展示する館はまだ載っていない。
この恐竜が登場する本
- 恐竜とぼく 仏像好きの少年が恐竜学者になったわけ小林快次 ・ 読み物
同じ獣脚類の恐竜
同じ白亜紀後期の恐竜
同じ国(日本)で見つかった恐竜
出典
数値は研究により変わる概数。内容は2026年10月時点。