ENCYCLOPEDIA ・ 獣脚類
フクイラプトル
Fukuiraptor ・ 2000年命名
大きく平たい手のかぎ爪が足の爪と誤認され、当初はドロマエオサウルス科とされた。現在はメガラプトル類に分類されている。
- 分類
- 獣脚類 ・ メガラプトル類
- 時代
- 白亜紀前期(約1.25億〜1.11億年前)
- 全長
- 推定約4.2〜5m
- 食性
- 肉食
- 発見地
- 日本
北谷層(福井県勝山市)
特徴
フクイラプトルは中型の獣脚類で、指の骨が細いことから、成長段階にかかわらず比較的きゃしゃな体つきだったと考えられている。模式標本はまだ成熟していない個体で、全長は最初の記載で約4.2m、のちの推定で約5mとされ、成体はさらに大きくなった可能性がある。体重の推定は約175kgから約590kgまで幅がある。
歯は薄く刃のようでエナメル質にしわがある点がカルカロドントサウルス科に、鋸歯の近くに斜めの溝がある点がティラノサウルス科に似ている。手には非常に大きく平たいかぎ爪があり、これが分類を考えるうえで大きな手がかりになってきた。
発見と命名
模式標本は、福井県勝山市の北谷層の発掘地で見つかった部分骨格である。同じ発掘地からは上腕骨や大腿骨、歯など多くの個体の化石も見つかっているが、ほとんどは模式標本より小さな幼体で、最も小さいものは模式標本の4分の1にも満たない。学名はフクイラプトル・キタダニエンシスで、属名は「福井の泥棒」を意味する。日本で見つかった肉食恐竜として初めて全身骨格が復元された。
瀬林層の礫岩から見つかった歯1本も、この属のものとされている。同じ北谷層からはフクイサウルス、フクイティタン、コシサウルス、フクイベナートルなども命名されている。
分類と研究
発見当初は、大きな手のかぎ爪を足のかぎ爪と見誤ったため、ドロマエオサウルス科と考えられた。最初の記載ではアロサウルスに近いカルノサウルス類とされ、現在はメガラプトル類に分類される。
メガラプトル類そのものの位置は定まっておらず、アロサウルス上科の一部とする説、ティラノサウルス上科に入るとする説、それ以外のコエルロサウルス類とする説があり、見解が分かれている。オーストラリアのアウストラロヴェナトルに近いとする研究もあるが、フクイラプトルはメガラプトル科の外の原始的な位置に置かれることが多い。
見られる博物館
- 福井県立恐竜博物館日本 福井県勝山市 ・ 福井産の肉食恐竜、全身復元骨格
展示された特別展
- 特別展「丹波と福井の恐竜たち」2026年6月13日〜2026年12月13日 ・ 丹波市立たんば恐竜博物館 ・ 福井県産の獣脚類
- 特別展「獣脚類2025 ~『フクイ』から探る恐竜の進化~」2025年7月11日〜2025年11月3日 ・ 福井県立恐竜博物館 ・ 福井県産の獣脚類
- 福井県×タカシマヤ 発掘 恐竜王国展2024年7月17日〜2024年7月29日 ・ 新宿高島屋 11階催会場 ・ 全身骨格
- オダイバ恐竜博覧会20242024年3月20日〜2024年5月6日 ・ フジテレビ本社屋 ・ 全身骨格
- 恐竜展20212021年7月10日〜2021年9月5日 ・ Gallery AaMo(東京ドームシティ) ・ 福井県産
この恐竜が登場する本
- ディノペディア 恐竜好きのためのイラスト大百科G.Masukawa(著)、ツク之助(イラスト) ・ 入門書
- 福井県立恐竜博物館 展示図録 第3版福井県立恐竜博物館 ・ 図録・博物館ガイド
- 福井県立恐竜博物館 展示図録ジュニア版福井県立恐竜博物館(監修)、小学館の図鑑NEO編集部(編集) ・ 図録・博物館ガイド
- Kitadani ―恐竜時代の福井を解き明かす―一島啓人・関谷透・湯川弘一・静谷あてな・小泉沙千穂ほか ・ 図録・博物館ガイド
- 大恐竜展 よみがえる世界の恐竜たち読売新聞社(編) ・ 図録アーカイブ
同じ獣脚類の恐竜
同じ白亜紀前期の恐竜
同じ国(日本)で見つかった恐竜
出典
数値は研究により変わる概数。内容は2026年10月時点。