ENCYCLOPEDIA ・ 獣脚類
カイラサウルス
Kayrasaurus ・ 2026年命名
熱河生物群で最大のテリジノサウルス類である。下顎に45本以上の歯槽があり、歯の数はテリジノサウルス類で最多。吻の先端には歯がない。
- 分類
- 獣脚類
- 時代
- 白亜紀前期(約1.26億〜1.13億年前)
- 全長
- 約3.6m以上
- 食性
- 植物食
- 発見地
- 中国
義県層(遼寧省)
特徴
カイラサウルスはテリジノサウルス類の獣脚類で、白亜紀前期の熱河生物群から知られるこのなかまでは最大である。全長は少なくとも3.6m、体重は近縁種をもとに117〜274kgと推定されている。熱河生物群で次に大きいベイピアオサウルス(全長約2.2m)よりかなり大きいが、椎骨の縫合線が閉じていないことなどから、まだ成長しきっていない個体だったとされる。
ほかのテリジノサウルス類と同じくあごの先には歯がない。その後ろに小さな歯がぎっしり並ぶのが特徴で、下あごには45以上の歯の穴があり、テリジノサウルス類で最も多い。首の椎骨は特に長く、最も短いものでも背中の最も長い椎骨より長い。手の鉤爪は大きく強く曲がっていた。
発見と命名
化石は遼寧省北票市近くの大板溝村で義県層から見つかり、北京の中国科学院古脊椎動物・古人類研究所に収蔵されている。頭骨を含むほぼ完全な骨格で、多くの部分が関節したまま残っているが、ほぼ平面になるまで押しつぶされている。後ろあしと骨盤の大部分は見つかっていない。
2026年に新属新種カイラサウルス・チャンリエンシス(Kayrasaurus changliensis)として記載された。属名はテュルク系のシャーマニズムの創造神カイラと、ギリシャ語の「トカゲ」を合わせたもの。カイラは死の神エルリクの父とされ、同じテリジノサウルス類のエルリコサウルスがエルリクにちなむことにかけている。種小名は三国時代のこの地域の名「昌黎」に由来する。
分類と研究
系統解析では、テリジノサウルス類の原始的ななかまとされ、より進んだなかまをまとめたテリジノサウルス上科のすぐ外側に置かれた。同じ義県層のジアンチャンゴサウルスより進み、ベイピアオサウルスより原始的な、両者の中間の位置にあたる。
見られる博物館
当サイトの博物館ガイドには、この恐竜を常設展示する館はまだ載っていない。
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出典
数値は研究により変わる概数。内容は2026年10月時点。