ENCYCLOPEDIA ・ 獣脚類
シノルニトミムス
Sinornithomimus ・ 2003年命名
内モンゴルのボーンベッドから幼体を中心に多数の骨格がまとまって見つかり、群れで暮らしていたことを示すダチョウ型恐竜である。腹部に胃石が残っており、植物を主に食べていたと考えられている。日本の小林快次らが命名した。
- 分類
- 獣脚類 ・ オルニトミムス科
- 時代
- 白亜紀後期(約9200万〜8900万年前)
- 全長
- 約2.5m
- 食性
- 植物食
- 発見地
- 中国
烏蘭蘇海(ウランスハイ)層(内モンゴル自治区)
特徴
シノルニトミムスは、白亜紀後期の中国・内モンゴル自治区にいた小型のオルニトミムス科の獣脚類である。全長約2.5m、体重約91kgと推定され、このグループとしては首と頭が比較的短い。方形骨のくぼみの中に骨の仕切りで分けられた小さな穴があることや、頭頂骨の後ろの突起の側面にくぼみがあることが、ほかと見分ける特徴とされる。
骨格の胃のあたりからは胃石がまとまって見つかっており、植物を主に食べていたと考えられている。手のつくりは原始的なハルピミムスと進んだオルニトミムス科の中間的な状態にあたる。
発見と命名
1997年、モンゴル高原国際恐竜プロジェクトの調査で、董枝明(ドン・ジーミン)が内モンゴル自治区アラシャン左旗の烏蘭蘇海(ウランスハイ)層から最初の化石を掘り出した。少なくとも14体の骨格が近い場所でまとまって見つかり、そのうち9体はほぼ完全でつぶれも少ない。亜成体から成体が3体、幼体が11体であった。骨の状態から、何らかの急な出来事で一度に死んだと考えられている。
2003年、小林快次と呂君昌(リュ・ジュンチャン)がシノルニトミムス・ドンギ(Sinornithomimus dongi)と命名した。属名は「中国の鳥もどき」を意味し、種小名は発見者の董枝明をたたえたものである。2001年の調査では同じ場所から、幼体と亜成体13体の群れがもう一つ見つかり、干上がりかけた水場の泥にはまって短い間に一緒に死んだとみられている。
分類と研究
保存のよい骨格が多いため、最も完全に知られたオルニトミムス科の恐竜とされる。記載者はアーケオルニトミムスより進んだ基盤的なオルニトミムス科としたが、近年の解析では逆の関係になっている。
ほぼ同じ年齢の幼体がまとまって見つかったことから、群れで暮らしていたと考えられている。成長するにつれてすねが長くなり、走る力が増したとされる。記載者は、成体が家族の群れで子どもを守っていたと考えたが、2008年の研究では、幼体だけの群れは成体が巣作りや抱卵をしている間に子どもどうしで暮らしていたことを示すとされた。
見られる博物館
当サイトの博物館ガイドには、この恐竜を常設展示する館はまだ載っていない。
展示された特別展
- 特別展「化石ハンター展 ~ゴビ砂漠の恐竜とヒマラヤの超大型獣~」2022年7月16日〜2022年10月10日 ・ 国立科学博物館 ・ ダチョウ型恐竜
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同じ白亜紀後期の恐竜
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出典
数値は研究により変わる概数。内容は2026年10月時点。