ENCYCLOPEDIA ・ 鳥脚類
ヒプシロフォドン
Hypsilophodon ・ 1869年命名
全長1.5mほどの小型の植物食恐竜で、ワイト島から多くの化石が知られる。かつてはヒプシロフォドン科とされたが、現在は基盤的な鳥脚類とみなされる。
- 分類
- 鳥脚類
- 時代
- 白亜紀前期(約1.27億〜1.25億年前)
- 全長
- 約1.5〜2m
- 食性
- 植物食
- 発見地
- イギリス
ウェセックス層(ワイト島)
特徴
二足で歩く小型の植物食恐竜で、多くの標本は全長約1.5mである。最大の標本でも約1.8mで、2mの個体の体重は約20kgと見積もられている。軽い骨格、長い脚、骨化した腱で固められた尾など、体全体が走るのに向いたつくりをしている。
とがった頭の先にはくちばしがあるが、上顎の前の骨には三角形の歯が5本残る。奥の歯の並び方から頬があったと考えられ、上下の歯がかみ合ううちに研がれる仕組みで、比較的硬い植物も処理できたとみられる。手には5本、足には4本の指があり、白亜紀の恐竜としては古いタイプの特徴を残している。
発見と命名
最初の化石は1849年、イングランドのワイト島南西岸のウェセックス層から掘り出された岩塊である。リチャード・オーウェンは1855年にこれをイグアノドンの子どもと考えたが、1867年にトマス・ヘンリー・ハクスリーが別の動物だと結論づけた。
ハクスリーは1869年、ウィリアム・フォックスが見つけた頭骨をホロタイプとしてヒプシロフォドン・フォクシイと名づけた。種小名はフォックスにちなむ。その後も別属とすることには反対があったが、1921年までにワイト島から約20個体分の標本が集まり、多くはロンドン自然史博物館にある。
分類と研究
かつては、背中に装甲があった、木の上で暮らしていた、ワイト島以外にもいたなどと考えられたが、その後の研究でいずれも誤りとされた。木登り説は足の第1趾が他の趾と向き合うという解釈にもとづくものだったが、現在は否定されている。
伝統的には鳥脚類の原始的な仲間とされ、ヒプシロフォドン科の名の元にもなった。しかしこの科は自然なまとまりではないとされ、近年は鳥脚類に入るかどうかにも疑問が出ており、位置づけは定まっていない。
見られる博物館
- メルボルン博物館オーストラリア ビクトリア州メルボルン ・ ダイナソー・ウォーク
展示された特別展
- 特別展「恐竜図鑑 ―失われた世界の想像/創造」2023年3月4日〜2023年5月14日 ・ 兵庫県立美術館 ・ N.パーカーの作品
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出典
数値は研究により変わる概数。内容は2026年10月時点。