ENCYCLOPEDIA ・ 鳥脚類
ムッタブラサウルス
Muttaburrasaurus ・ 1981年命名
オーストラリアを代表する大型の鳥脚類で、鼻先が大きく膨らんだ頭骨を持つ。大型鳥盤類としては珍しく前上顎骨の歯を残し、クイーンズランド州の州化石に選ばれている。
- 分類
- 鳥脚類 ・ 鳥脚類(分類は議論あり)
- 時代
- 白亜紀前期(約1.13億〜9390万年前)
- 全長
- 約8m
- 食性
- 植物食
- 発見地
- オーストラリア
マッカンダ層(クイーンズランド州ムッタブラ近郊)
特徴
全長約8mの大型の鳥脚類である。体重は当初約2.8トンと見積もられたが、最近の研究ではずっと重い推定も出ており、推定には幅がある。タイプ標本の大腿骨は長さ約1mある。
頭骨は長く、上から見ると三角形で、口先には中空の大きな膨らみがある。かつては音を響かせる部屋やディスプレイと考えられたが、のちの研究では長く伸びた前上顎骨の一部で、共鳴室の役割は考えにくいとされた。この大きさの鳥盤類としては珍しく、前上顎骨に歯を残している。
前肢は短く、ふだんは二足歩行で、ゆっくり動くときや植物を食べるときに四足になったと考えられている。足は長く幅広く、指は4本である。
発見と命名
1963年、牧場主のダグ・ラングドンがオーストラリア・クイーンズランド州ムッタブラ近くのトムソン川沿いで部分骨格を見つけた。古生物学者アラン・バーソロマイらが回収し、長い作業ののち1981年にバーソロマイとラルフ・モルナーが記載した。属名は発見地ムッタブラにちなみ、種名ラングドニ(langdoni)は発見者をたたえたものである。
1987年にはヒューエンデンとリッチモンドの間で、より古い地層から「ダンルース頭骨」と呼ばれる頭骨も見つかった。クンバラサウルスに次いで、オーストラリアで骨格がよく分かっている恐竜であり、クイーンズランド州の州の化石に選ばれている。
分類と研究
モルナーは当初イグアノドン科としたが、その後カンプトサウルス科、ドリオサウルス科などが提案され、ラブドドン類に近いとする研究も出た。2024年にはゴンドワナの系統エラスマリアに入れる研究が示され、2026年の頭骨の再記載ではイグアノドン類の外になる可能性も指摘されるなど、位置付けは説が分かれる。
強力なあごと切り刻むための歯をもち、ソテツのようなかたい植物を食べていたと考えられている。2026年の研究では、細い口先から食べる植物を選んでいたこと、鋭い嗅覚をもっていたことが示された。
見られる博物館
- オーストラリア博物館オーストラリア ニューサウスウェールズ州シドニー ・ クイーンズランド産
- メルボルン博物館オーストラリア ビクトリア州メルボルン ・ 600 Million Years展示
- クイーンズランド博物館オーストラリア クイーンズランド州ブリスベン ・ 展示の中心の骨格
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出典
数値は研究により変わる概数。内容は2026年10月時点。