ENCYCLOPEDIA ・ 獣脚類
ヌテテス
Nuthetes ・ 1854年命名
オーウェンが歯と下顎の断片から命名した小型の獣脚類で、歯がオオトカゲに似ることが名の由来である。化石が断片的なためドロマエオサウルス類かティラノサウルス上科かで意見が分かれ、疑問名とする見方もある。
- 分類
- 獣脚類 ・ ドロマエオサウルス科?
- 時代
- 白亜紀前期(約1.45億〜1.4億年前)
- 全長
- 不明(小型)
- 食性
- 肉食
- 発見地
- イギリス
ラルワース層(ドーセット州)
特徴
化石は歯とあごの骨の断片しか知られていない。タイプ標本は長さ約7.6cm(3インチ)の左の下あごの骨の断片で、9本の歯が残る。歯は獲物を突き刺して切り裂くのに適した形で、オオトカゲの歯に似ている。ドロマエオサウルス類であれば小型の捕食者だったと考えられている。
発見と命名
タイプ標本は、スワネージに住むアマチュア古生物学者チャールズ・ウィルコックスが、イギリス・ドーセット州ダールストン湾近くの採石場でラルワース層から採集した。一時は失われたと思われていたが、1970年代にドーセット州立博物館で再発見された。
1854年、リチャード・オーウェンがヌテテス・デストルクトル(Nuthetes destructor)と名付けた。属名はコイネー・ギリシャ語で「戒める者」を意味し、英語でオオトカゲを指す「モニター」にかけて、歯が似ていることを表す。種名はラテン語で「破壊者」を意味する。のちに小さな個体の下あごの断片や歯も加えられ、フランスでもこの属のものとされる歯が見つかっている。
分類と研究
オーウェンは当初オオトカゲ類、のちにワニの仲間とし、1888年にリチャード・ライデッカーが恐竜と認めた。メガロサウルス類とされた時期もあったが、2002年のアンジェラ・ミルナーの再検討では、亜成体のドロマエオサウルス類である可能性が最も高いとされた。その場合、最も古いドロマエオサウルス類の一つで、最初に記載され、イギリスで最初に知られた仲間になる。
一方、2010年の研究は、原始的なティラノサウルス類プロケラトサウルスの歯がドロマエオサウルス類の歯とよく似ていることを指摘し、ばらばらの歯だけで分類することに注意を促した。化石が断片的なため、位置付けは説が分かれ、疑問名とする見方もある。
見られる博物館
当サイトの博物館ガイドには、この恐竜を常設展示する館はまだ載っていない。
展示された特別展
- 企画展「恐竜の足跡をたどって」2026年7月16日〜2028年1月4日 ・ フランス国立自然史博物館 進化大陳列館 ・ 同産地で記録(cf.)
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出典
数値は研究により変わる概数。内容は2026年10月時点。