ENCYCLOPEDIA ・ 獣脚類
アクロカントサウルス
Acrocanthosaurus ・ 1950年命名
首から尾の付け根にかけて椎骨の2.5倍以上の高さになる神経棘が並ぶ。名前は「高い棘のトカゲ」を意味する。
- 分類
- 獣脚類 ・ カルカロドントサウルス科
- 時代
- 白亜紀前期(約1.25億〜1億年前)
- 全長
- 約11〜12m
- 食性
- 肉食
- 発見地
- アメリカ
アントラーズ層(オクラホマ州)・ツインマウンテンズ層(テキサス州)
特徴
アクロカントサウルスは二足歩行の大型肉食恐竜で、首・背中・腰・尾の付け根の椎骨から高い神経棘が伸びているのが最大の特徴である。神経棘は椎骨本体の2.5倍以上の高さになり、現生のバイソンのように強い筋肉が付いて、背中に沿った厚い盛り上がりを作っていたと考えられている。ただし、その役割(意思の伝達、脂肪の貯蔵、体温調節など)ははっきりしていない。
頭骨は長く低く幅が狭く、最大の標本では長さ約1.2〜1.3mと推定されている。上あごの片側には湾曲した鋸歯状の歯が19本並ぶ。前あしは3本指で、可動域は人間の腕より狭く、獲物を押さえ込むのに使ったとされる。大腿骨がすねより長いことから、速く走るのは得意でなかったと考えられている。体重の推定は約4.4〜8.4トンと幅がある。
発見と命名
最初の標本はオクラホマ州のアントラーズ層で1940年代初めに見つかった2体の部分骨格で、1950年にアメリカの古生物学者J・ウィリス・ストーバルとワン・ラングストン・ジュニアが命名した。名前はギリシャ語の「高い」「棘」「トカゲ」を組み合わせたもので、種小名アトケンシス(atokensis)は化石が出たオクラホマ州アトカ郡にちなむ。
1990年代にはテキサス州のツインマウンテンズ層の骨格と、オクラホマ州で見つかった「フラン」と呼ばれるより完全な骨格が記載された。フランは知られている唯一の完全な頭骨と前あしを含む最大の標本である。その後ワイオミング州のクローバリー層で幼体が、2024年にはメリーランド州のアランデル層で亜成体の骨格が報告され、北アメリカの西部と東部の両方にすんでいたことが確かめられた。
分類と研究
発見当時は骨が断片的だったため分類は定まらず、アロサウルスのなかま、メガロサウルス科、さらに背中の棘からスピノサウルスに近いとする見方まで出された。現在は多くの系統解析で、アロサウルス上科のカルカロドントサウルス科に入るとされ、カルカロドントサウルスやギガノトサウルスより原始的な位置に置かれることが多い。
骨の成長線の研究では、成熟までに少なくとも12年、失われた線を考えると18〜24年かかったと推定されている。テキサス州の大型獣脚類の足跡がアクロカントサウルスのものとする説もあるが、骨との直接の結び付きは見つかっていない。生態系で最大の獣脚類であり、竜脚類や鳥脚類、よろい竜を襲う頂点の捕食者だったと考えられている。
見られる博物館
- ヒューストン自然科学博物館アメリカ テキサス州ヒューストン ・ 骨格展示
展示された特別展
- 特別展「バッドランドの恐竜たち ~北アメリカの1億年~」2024年7月12日〜2024年11月4日 ・ 福井県立恐竜博物館 ・ 白亜紀前期の獣脚類
- オダイバ恐竜博覧会20242024年3月20日〜2024年5月6日 ・ フジテレビ本社屋 ・ 全身骨格
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出典
数値は研究により変わる概数。内容は2026年10月時点。