ENCYCLOPEDIA ・ 獣脚類
スコミムス
Suchomimus ・ 1998年命名
ワニに似た細長い吻部を持ち、名前は「ワニもどき」を意味する。浅い水辺で魚を捕らえていたと考えられている。
- 分類
- 獣脚類 ・ スピノサウルス科
- 時代
- 白亜紀前期(約1.12億年前)
- 全長
- 約9.5〜11m
- 食性
- 魚食
- 発見地
- ニジェール
エルハズ層(ガドゥファウア)
特徴
大型の獣脚類で、ホロタイプは全長約10.3〜11mと推定されたが、グレゴリー・S・ポールは約9.5mとより小さく見積もっている。ホロタイプは成長しきっていなかった可能性がある。
頭骨は細長く低く、ワニのものに似ている。吻の先は横に広がってロゼット状になり、顎には細かい鋸歯のある円錐形の歯が並ぶ。首は比較的短く、前肢は非常に頑丈で、親指には大きく曲がった爪がある。背中の正中線に沿って、背骨の長い神経棘がつくる低い帆があった。頭骨と四肢の特徴から、主に浅い水辺で魚を捕らえていたと考えられている。
発見と命名
1997年末、アメリカの古生物学者ポール・セレノの調査隊が、ニジェールのテネレ砂漠にあるガドゥファウアで発掘を行った。12月4日、隊員のデイヴィッド・ヴァリッキオが地表に露出した大きな親指の爪を見つけ、その後の発掘で複数の個体の化石が集まった。
1998年にセレノらがスコミムス・テネレンシスとして記載した。属名は「ワニもどき」の意味で、細長い吻と魚食への適応にちなむ。種小名は発見地のテネレ砂漠に由来する。標本はすべてエルハズ層から出ており、ニジェールの首都ニアメの国立博物館に収められている。
分類と研究
複数の個体からなるものの、体のつくりが最もよく分かっているスピノサウルス科の一つである。同じ地層から先に命名された断片的なクリスタトゥサウルスと同じ動物ではないかという意見や、ヨーロッパのバリオニクスのアフリカの種とする意見もあった。
ただし近年の研究では、スコミムスとバリオニクスは近縁だが別の属として扱われている。エルハズ層の化石からは、広い氾濫原を流れる川の環境で、多くの恐竜や翼竜、ワニの仲間、魚、カメなどと一緒に暮らしていたことが分かる。
見られる博物館
- イジコ南アフリカ博物館南アフリカ ケープタウン ・ 実物大の骨格複製
展示された特別展
- 特別展「究極の恐竜たち ― ゴンドワナの巨人」2012年6月23日〜2013年3月17日 ・ ロイヤル・オンタリオ博物館 ・ ワニ顔のスピノサウルス類
この恐竜が登場する作品
- ジュラシック・ワールド/カオス・セオリーアニメ ・ 2024
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出典
数値は研究により変わる概数。内容は2026年10月時点。