ENCYCLOPEDIA ・ 角竜類
パキリノサウルス
Pachyrhinosaurus ・ 1950年命名
鼻の上に角ではなく、平たく分厚い骨のこぶをもつ角竜である。カナダのアルバータ州のほか、アラスカ州からも化石が知られる。
- 分類
- 角竜類 ・ ケラトプス科
- 時代
- 白亜紀後期(約7350万〜7100万年前)
- 全長
- 約5〜8m
- 食性
- 植物食
- 発見地
- カナダ、アメリカ
ホースシューキャニオン層・ワピティ層(アルバータ州)、プリンスクリーク層(アラスカ州)
特徴
最大の種カナデンシスは全長約6〜8m、体重3〜4トン、ほかの2種は全長約5m、体重約2トンと推定されている。植物食で、頬の歯がびっしり並び、かたい繊維質の植物を切るのに適していた。
頭には角のかわりに、平たく分厚い骨のこぶがある。鼻の上に大きなこぶ、目の上に小さなこぶがあり、フリルからは上向きの1対の角が伸びる。こぶの形や小さな角・飾りは個体や種によって異なり、種を見分ける手がかりになっている。アラスカの標本の研究から、鼻のこぶの上面は厚い角質のパッドとさやに覆われていたとされる。
発見と命名
最初の化石は1945〜1946年にカナダ・アルバータ州のホースシューキャニオン層で集められ、1950年にチャールズ・M・スタンバーグがパキリノサウルス・カナデンシス(Pachyrhinosaurus canadensis)と名付けた。属名はギリシャ語の「厚い」「鼻」「トカゲ」に由来する。
1974年には理科教師のアル・ラクスタがパイプストーン・クリークで大規模な骨層を見つけ、1986〜1989年の発掘で約3500個の骨と14個の頭骨が出た。2008年にこれが2つ目の種ラクスタイ(lakustai)と名付けられた。2012年にはアラスカのプリンスクリーク層の化石が3つ目の種ペロトルム(perotorum)とされた。
分類と研究
ケラトプス科のセントロサウルス亜科に入り、3種が知られることから、この亜科で最も種の多い属とされる。
パイプストーン・クリークの骨層には幼体から成体まで4つの年齢の個体が含まれ、洪水の川を渡ろうとして大量に死んだ場所だった可能性がある。アラスカの種は1歳で成体の28%、2歳でほぼ半分の大きさに育ち、その後成長が遅くなって約20歳で最大になったと推定されている。骨には冬に成長が止まった跡がはっきり残っている。
見られる博物館
- ペロー自然科学博物館アメリカ テキサス州ダラス ・ P. perotorumの幼体
- フィリップ・J・カリー恐竜博物館カナダ アルバータ州ウェンブリー ・ P. lakustai
展示された特別展
- 2019年度特別展「恐竜の脳力 ~恐竜の生態を脳科学で解き明かす~」2019年7月12日〜2019年10月14日 ・ 福井県立恐竜博物館 ・ P. perotorumの頭骨、日本初公開
この恐竜が登場する本
- 恐竜の脳力 恐竜の生態を脳科学で解き明かす福井県立恐竜博物館(編) ・ 図録アーカイブ
この恐竜が登場する作品
- ウォーキング with ダイナソー映画 ・ 2013
- ウォーキング withダイナソーズ(2025年新シリーズ)ドキュメンタリー ・ 2025
同じ角竜類の恐竜
同じ白亜紀後期の恐竜
同じ国(カナダ・アメリカ)で見つかった恐竜
出典
数値は研究により変わる概数。内容は2026年10月時点。