ENCYCLOPEDIA ・ 獣脚類
ネメグトマイア
Nemegtomaia ・ 2005年命名
頭にとさかを持つオヴィラプトル類である。卵の巣の上で腕を広げて抱卵する姿勢のまま化石になった標本が見つかっている。
- 分類
- 獣脚類 ・ オヴィラプトル科
- 時代
- 白亜紀後期(約7200万〜7000万年前)
- 全長
- 約2m
- 食性
- 雑食
- 発見地
- モンゴル
ネメグト層・バルンゴヨト層(ゴビ砂漠)
特徴
ネメグトマイアはオヴィラプトル科の恐竜で、全長は約2m、体重は約40kgと近縁種から推定されている。オヴィラプトロサウルス類のなかまとして、羽毛におおわれていたと考えられている。
頭骨は短く高さがあって幅が狭く、長さ約18cmで、鼻先の骨が作る弓なりのとさかがある。歯はなく、オウムに似た頑丈なくちばしと、口の天井から下向きに出る一対の歯のような突起をもつ。手の指は3本で、第1指が最も大きく強い鉤爪をもっていた。とさか、大きな第1指、8個の仙椎という組み合わせが、ほかのオヴィラプトル科と見分ける目印である。
発見と命名
1996年、日本・モンゴルなどの国際調査隊に参加していた小林快次が、モンゴル南西部のゴビ砂漠のネメグト層でほぼ完全な頭骨と部分骨格を見つけた。2004年に呂君昌(リュ・ジュンチャン)らがネメグティア・バルスボルディとして命名したが、この属名は貝虫類にすでに使われていたため、2005年にネメグトマイアと改められた。
属名はネメグト盆地と、ギリシャ語で「よい母」を意味するマイアを合わせたもので、オヴィラプトル類が卵を抱いていたことにちなむ。種小名は調査隊を率いた古生物学者リンチェン・バルスボルドへの献名である。
暮らしと生態
2007年にはバルンゴヨト層で、卵の巣の上にうずくまった個体が見つかり、「メアリー」と呼ばれた。卵は輪のように並んでいたとみられ、親は腕を卵の上に広げていた。卵を抱くことにちなんだ名前は、実際に巣とともに見つかる前に付けられていたことになる。
巣は柔らかい砂地と餌が得られる川の近くに作られていたと考えられ、尾や翼の羽根で卵をおおって守っていた可能性がある。巣の上の骨格には、カツオブシムシのなかまに死骸をあさられた跡が残っている。オヴィラプトル科の食べ物ははっきりしないが、頭骨は植物食とされる動物のものに最もよく似ている。
分類と研究
オヴィラプトル科のヘユアンニア亜科に分類され、このなかまでとさかをもつ唯一の例とされる。オヴィラプトロサウルス類を飛べなくなった鳥とみる説の根拠に使われたこともあるが、一般には鳥類ではない恐竜のグループと考えられている。
見られる博物館
当サイトの博物館ガイドには、この恐竜を常設展示する館はまだ載っていない。
展示された特別展
- 特別展「化石ハンター展 ~ゴビ砂漠の恐竜とヒマラヤの超大型獣~」2022年7月16日〜2022年10月10日 ・ 国立科学博物館 ・ 日本・モンゴル隊が発見
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出典
数値は研究により変わる概数。内容は2026年10月時点。