ENCYCLOPEDIA ・ 鎧竜類
ガストニア
Gastonia ・ 1998年命名
肩に大きなスパイクをもち、腰は癒合した骨板の盾で覆われていた。同じ地層のユタラプトルから身を守るための鎧だったと考えられている。
- 分類
- 鎧竜類 ・ ポラカントゥス類
- 時代
- 白亜紀前期(約1.39億〜1.26億年前)
- 全長
- 約5〜6m
- 食性
- 植物食
- 発見地
- アメリカ
シーダーマウンテン層(ユタ州)
特徴
ガストニアは中型の鎧竜で、全長は約5〜6m、体重は約1.9tと推定されている。腰回りは鎧竜としても非常に幅広く平たく、短く力強い脚の間で腹が大きく張り出していた。首は比較的長く、尾は中くらいの長さで、先端にハンマーはない。頭骨はやや細長く尖っており、くちばしに歯はなく、上顎には小さな歯が15〜16本並ぶ。
体は皮骨(皮膚の中にできる骨)の鎧に覆われていた。胸の両脇には後ろへ曲がった平たい三角形の大きなスパイクが5対ほど並び、腰は小さな骨板が癒合してできた大きな盾で覆われていた。首には左右2つの部分からなる骨の輪が少なくとも2つある。ただし骨はばらばらの状態で見つかることが多く、1頭が何本のスパイクをもっていたかを決めるのは難しい。
発見と命名
模式標本は、アメリカ・ユタ州東部グランド郡のイエローキャット採掘場で、シーダーマウンテン層の骨の密集層から見つかった頭骨である。同じ場所からは4体分の部分骨格と、ユタラプトルの模式標本も見つかっている。1989年から集められた化石をもとに、1998年にジェームズ・カークランドが模式種ガストニア・ブルゲイを命名した。属名は古生物画家ロバート・ガストン、種小名は東ユタ大学先史博物館の館長ドナルド・L・バージにちなむ。
2016年には、1999年にロリー・マクウィニーが見つけた大きな骨の密集層をもとに、第2の種ガストニア・ロリーマクウィニーアエ(G. lorriemcwhinneyae)が記載された。ガストニアはシーダーマウンテン層で最もよく見つかる恐竜の一つで、原始的な鎧竜としては最も多くの化石がそろっている。
分類と研究
カークランドはアンキロサウルス科のポラカントゥス亜科に入れ、のちにポラカントゥス類はノドサウルス科とされることが多くなった。2014年の解析では、ポラカントゥス類ではない原始的なアンキロサウルス科とされており、位置付けには説が分かれる。
カークランドは、ガストニアがこれほど多いのは、同じ地層の頂点の捕食者ユタラプトルから鎧で身を守れたためと考えた。縦向きのスパイクによる守りと、しなやかな尾の横向きのスパイクによる攻撃を組み合わせていたとされる。鎧竜は単独で暮らしたと考えられがちだが、ガストニアの化石がまとまって見つかることは、これと食い違うとされる。
見られる博物館
- 丹波市立たんば恐竜博物館日本 兵庫県丹波市 ・ 全身骨格
この恐竜が登場する作品
- ウォーキング withダイナソーズ(2025年新シリーズ)ドキュメンタリー ・ 2025
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出典
数値は研究により変わる概数。内容は2026年10月時点。